▲ 韓国のカルビタンに似たフィリピンのブラロ。
それは確かにティラノサウルスの骨だったはず。どのくらい煮込んだか黄ばんでとろりとした粘性まで感じられるスープに、ティラノサウルスの骨のように見える大きな骨一つが入られて出てくる。
その昔、我々の先祖たちが夏の暑い日、気力を補充するために栄養のレシピを開発したように、フィリピーノも暑い夏を元気に過ごすための栄養スープを作ったようだ。韓国の栄養スープ、サムゲタンがあるなら、フィリピンのスタミナ料理ではブラロがある。
ブラロは、フィリピン式のカルビタンである。牛の足の骨と牛の頭などを入れてじっくり煮て作る。だが、このレシピも地域ごとにそれなりの違いと特色を持っている。一部の地域では、ジャガイモや白菜、アスパラガス野菜を一緒に入れてスープの粘性を減らし、すっきりしながらも深い味をつける。他の地域では、一切の野菜なしに牛肉だけ入れて煮込む。こんな違いは、同じ地域の中でもレストランによって少しずつ変わる。それで、自分の口に合うブラロを探すための努力が必要だ。
棒のように大きい骨一つが入ってるブラロを、見ていると驚くばかり。長い時間煮込んで、肉のスープの味が香ばしいながらすっぱいが、膨大な量の塩と酢が入ったに違いない。韓国のカルビタンとはまた違った味で、それなりの魅力がある。
なんといってもブラロは、片手で骨を持って骨についているもちもちしたコラーゲンをちぎって食べるのが正確!木の串を使って、骨の中の軟骨も食べる情熱まであるならもっと良い。運が良ければスープの中に牛タンがある日もある。
フィリピンのブラロを食べた日は、牛一頭を食べたような気分だ。