オルレ7コースが始まる海岸道路を少しだけ歩いてみると、遠くに海の真ん中に浮いている島が一つが見えます。遠くから見るとまるで虎一匹がうずくまって座っている姿であり、"ボム島"という名前がついたといいます。昔、先祖たちは島に名前を付けるときに、いつも一番最初に何に似ているのか注意深く見ていたようです。その中でも済州の島々は、動物の姿にとても似ていますね。
ボム島は長い期間、高麗を支配していた元の最後の勢力が、乱を起こそうとチェヨン将軍が軍を率いて済州に行き、彼らが最後の本拠地としたここボム島を完全包囲して殲滅させたことで、モンゴル支配100年の歴史に終止符を打った、由緒ある所でもあります。現在ボム島は、天然保護区域に指定されており、済州海岸の生態系を観察する最も良いところとして知られています。
陸から眺めた島の姿はただ寂しく見えましたが、船に乗って島に沿って周囲を振り返ってみると、島の端の垂直の崖をうちつけ、終わりなく奏でる波の姿が本当に美しかったです。島の下には、人の鼻の穴のようにできた少し滑稽な姿の海岸洞窟がありますが、伝説の中で済州島を作ったソルムンデハルマンが、漢拏山を枕に横になるときに伸ばした両足のためにできた、という説話が伝えられています。