亀旨峰駕洛国の神話から生まれた金海は、大伽耶を経て新羅の地に編入された後、最後の地名として定着するまで、煌びやかな歴史を持った土地です。そのためか、金海のあちこちでは、歴史の跡が物寂しく保存されています。その中でも加耶国前期を代表する、金冠伽耶の中心地であった亀旨峰丘に位置した'大加耶の殿堂"があるのが、まさに国立金海博物館です。
黒い壁で建物全体を外装した姿、第一印象からオーラを漂わせているここ。寺の王国、伽耶を象徴的に表現する建物の、壮大なオーラに圧倒されながら、用心深く中へ足を踏み出してみます。二つの企画展示室と1、2階に連結された常設展示室では、伽倻遺物1,300点余りを展示中だと言います。展示室に入る道には、タイムカプセルを象徴する構造物がそびえていますが、各時代ごとの特徴を表現した写真を、見ることができるように設置されました。まるで現在から過去にタイムスリップするような感覚です。
伽耶は他の国に比べて、当時の姿をきちんと調べることができる記録が残っておらず、考古学的発掘に依存している方です。国立金海博物館は、嶺南地方に散在した伽揶の歴史を集大成した、という点でとても高い価値をもっている訳です。
Jack's Tip。
伽耶文化を直接体験してみることができる子供博物館は、昔の家と鉄器生産を容易に理解できるように建てられました。専門ボランティアが聞かせてくれる首露王誕生説話と、子ども演劇などが特に人気があります。事前の予約が必要なので、ホームページを参照にして下さい。