• ホヤビビンバ、統営の海を食べる。
  •  「ウロンスェンイ」に生涯を生きていたのが、
    ある日から、自然と「モンゲ(ホヤ)」と呼ばれ始めた。
     

    ▲海の中、花のように咲いたホヤ
      
    見た目は悪いけど、一度食べたら海の香りが広がって、青い海を丸ごと食べたような気がする。食感もそうだし、噛むほど妙な味がする。
    ジャックが大学の時代、ホヤを最初に食べた感想だ。統営で偶然のきっかけで、統営の春の花と呼ばれる旬のホヤを食べることになった。新世界を出会ったその時の気持ちとは…。その日から数年が経ったが、忘れられない強烈な「ホヤの思い出」として残っている。
     
    元々、ウロンスェンイと呼ばれた。ところが、ある日から集団的多数によってウロンスェンイの方言である「モンゲ(ホヤ)」と呼ばれ始めた。方言だった言葉が標準語よりも良く使われるようになるとそれを複数の標準語にするという標準語の原則に基づいて、モンゲ(ホヤ)とウロンスェンイすべて標準語となった。
     

    見た目は悪いけど、
    味と効能だけは最高!

     

    ▲とれたてのホヤ
     
    ホヤを欧米では「海のパイナップル」あるいは水を吹く習性があり「海の水鉄砲」と呼ばれる。このユニークな物を食べるともっと驚く。さわやかな味に海の香りがそのまま感じられる。これはホヤを海で獲れた後、時間が経つほど、オクタノールのような不飽和アルコールが生成されるからだと。
     
    また、ホヤは海産物では珍しくバナジウム成分が含有されている。バナジウムは、新陳代謝をスムーズにし、糖尿病、心血管疾患に効果がある。タウリンとコンドロイチン硫酸などが含まれており、体力補強や美肌、老化防止にも優れた効果がある。
     

    おいしい統営のホヤ、
    ホヤのビビンバで花を咲く。
     

    韓国のホヤ全生産量の70%が統営から出るほど、統営はホヤの本場である。最近では、四季折々いつでもホヤを食べることができ、1年365日が旬であるが、すべからく自然の食べ物は産地で食べるのがその本当の味を感じることができる。統営は大通りから奥まった路地までホヤのビビンバを販売しているお店が多いが、ほとんどの店が同じレシピで料理をする。生ホヤを切り刻んで、炊きたてのご飯の上にのせ、もやしナムル、ソクモ、カシレギなどの海藻類を載せる。その他、のりとごま油、シソ、コチュジャンなどのソースを入れて一緒に食べる。これはホヤのさわやかな香りと調和され、最高の味を出す。
     
    ホヤのビビンバのグルメはほとんど、ホヤを発酵させて作ったソースを使ったり一日程度熟成をして使ったりする。いくつかの店はホヤをソースと一緒にすぐに調理してカチカチに凍らせる。十人十色のスタイルがあり、味があるので、自分の口に合う店に行けば良いだろう。
     
    * お勧めグルメ
     
    ①ミルムル食堂(055-646-1551 / 慶尚南道統営市港南洞 139-33) : ご飯にホヤをたっぷり載せて、のりとごま油、エゴマ、コチュジャンを入れる。お店はホヤをとって、熟成の段階を経て一層深みのあるホヤの味を出すのが特徴である。
     
    ②統営シクドラク(055-644-0663 / 慶尚南道統営市港南洞 177-1 101호) : この店のホヤの鮮度は最上級である。すぐ横にある統営海の香りが感じられるようだ。口の中でとける味と独特の香り。ナムルと一緒に食べると最高!
     
    ③統営グルメ(055-641-0109 / 慶尚南道統営市港南洞 139-17) : この店は一般的なホヤのビビンバではなく、ホヤユグァクビビンバで有名だ。ユグァクはハマグリ料理を意味する言葉で、ホヤユグァクビビンバはホヤのほか、ハマグリ、青海苔などの様々な海産物が入ったものである。色んな海産物が入って、食感と味がより豊かである。

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