• 鯨の都市蔚山で味わう鯨肉
  • 捕鯨業の前進基地、蔚山
    貧乏な時代に空腹を癒してくれた栄養満点の食べ物「鯨肉」
     
    ▲鯨肉の盛り合わせ
     
    蔚山の長生浦と方魚津は、日帝強占期の時から捕鯨業の前進基地として有名だった。今よりも鯨が多かった時期には、この近所の港で捕鯨船をよく見ることが出来た。船が入ってくると、人々は見に行ったりしたが、船がまだ入って来なくても、その日、鯨を捕まえたのか知ることができたと。それは、クジラを捕まえたら船に鯨を結ぶので、普段とは違って船が横にやや傾いたまま入ってくるので、分かったと。

    今は高い鯨たが、1980年代までは、鯨は豚肉よりも安くて庶民の主な栄養食品だった。その効能がとても良くて死に掛ける犬に鯨の軟骨を食べさせると生き返るという言葉があるほどだった。
     
    鯨肉は、不飽和脂肪酸を多量に含有しており、肌に良いし、老化防止に優れている。成人病の予防にも良いと言われているし、コシのある肉質とさっぱりした味が特徴である。一般的に鯨肉の色や味を牛肉と似ていると言うが、これはクジラが海に住む哺乳類であるからである。
     
    部位も頭から尾、翼など様々だが、牛や豚のように部位の境界が明確でない。だが、味と色、食感は全部違う。尾や顎の肉はコシのある食感で、腹の肉は柔らかい。部位によって調理法も異なって、同じ肉を食べているのか疑わしい。「鯨一匹には12種類以上の味がする」という言葉があるほどだ。生のまま食べたり、茹でたり熟成させたりして、スユクでも食べるし、ユッケなどでも食べる。鯨肉の味を最も豊かに感じてみたいならコース料理や盛り合わせを注文すれば良い。
     
    ▲鯨ユッケ。牛肉ユッケと似ているのが特徴だ。
     
     
    部位ごとに異なる味
    種類別に注文するのが賢明!
      
    まず、スユクは、じっくり煮込んで細く切ったもので豚肉スユクと似ている。イワシエキスと相性が良い。だが、お好みに応じて塩や味噌などにつけて食べたりもする。スユクを作るときに最も重要な作業が、クジラの血を抜いて煮込むことなのが、クジラの血は特有の生臭い香りが強い。これは、鮮度が落ちるほど強くなるので、古くなったクジラを使ったり、血を抜く技術が下手であれば臭いが残るようになり、鯨肉を食べなくなる。生臭いのを無くすために煮込む時、味噌を入れる店も多いが、原則は、塩を使わなければならない。味噌を使えば鯨肉自体の風味を失う可能性があるからだ。
     
    ユッケは鯨肉千切りに甘くて冷たい梨、ごま油とニンニクなどのタレを入れて和えたものである。一般的な牛肉ユッケと似たようなレシピで、出来上がった料理もほぼ似ている。マクチッギは、スライスされたクジラの生肉をタレにつけて食べるが、色がとても赤く、これも牛肉と似ている。クジラで最も尊い、ウネは、クジラの顎の肉なのが軽く凍らせておいて、細かく切って醤油やからし醤油につけて食べる。コシのある食感が特徴のオベギはクジラの尾びれの部分で塩を事前に漬けてから、お湯で軽くゆでて出す。
     
    ▲鯨肉は部位ごとにつけて食べるソースが違う
     
     
    - お勧めグルメ
    ①鯨肉元祖ハルメ家(052-261-7313 / 蔚山広域市南区長生浦洞 335-2) : 鯨肉の元祖ハルメの味が感じられるお店だ。特に、他の店では味わえない12つのソースの味が最高!

    ②チョンヘ(清海) (052-222-4644 / 蔚山南区無去洞 846-11) : 最近有名になった鯨肉がおいしいお店。生臭くないし、さっぱりした味が特徴だ。

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