広大な漢拏山の裾の豊かな草地と、コッチャワル地帯の原生林、オルムと柱状節理の絶景を見ていると、ここが果たして韓国なのかと思ってしまいます。火山島の残滓と自然環境が調和しており、独特で異国的な趣があります。このような済州の風景に人々は圧倒されます。ここでは、先人たちの足跡と歴史の記憶を辿って見ることができます。いくつかの観光地の中でも、国立博物館済州は代表的なところです。
博物館に入ると、中央ホール正面に大型済州牧官衙と邑城を再現した、巨大な昔の済州市モデルが向かい合っています。済州新市街地や西帰浦中文で宿泊して、島を一周回って見物とショッピングをする観光客が、絶対に直面することができない光景です。博物館に入ると、玄武岩を積んだ石城や、官衙と観徳亭も見物できます。
中央ホールの天井は、耽羅国説話と漢拏山、三多島を形象化したステンドグラスで、華やかに装飾してあり、まるで外国の施設を見ているようです。展示館には、先史室、耽羅室、高麗室、耽羅巡歷圖、朝鮮室、キジュン室の6つがあります。ここでは、済州の誕生から現在に至るまでの歴史を、体系的に知ることができます。特に、済州島の地図と官衙、邑城、軍事施設をはじめ、弓術や祭りなどの様々な風物が見物できる耽羅巡歷圖は、歴史的にもとても価値があります。